【ケース安定につながる】事業対象者による家族(世帯)支援について

以前は確かに申請するしか方法がなかったですが、現在は簡単なチェックリストに答えるだけで介護保険サービスを使える可能性のある時代になっています

老老介護で家族も要支援手前の方も多くいると思います。事業対象者は比較的簡単に制度を利用することができます

利用者本人以外の支援が世帯安定につながるメリットもあります

今回は基本チェックリストについて紹介したいと思います

増え続ける介護保険料

年々上がる介護費用

厚生労働省ホームページ 平成31年2月25日 社会保障審議会介護保険部会(第75回)介護保険制度をめぐる状況についてより一部抜粋 URL:https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000482328.pdf

数字が見づらいですが、このグラフは介護保険の総費用のグラフです

年々右肩上がりなことが分かると思います

  • 2000年 3.6兆円
  • 2010年 7.8兆円
  • 2018年 11.1兆円

20年弱の間に3倍近い費用に膨れ上がっています

年々上がる介護保険料

厚生労働省ホームページ 平成31年2月25日 社会保障審議会介護保険部会(第75回)介護保険制度をめぐる状況についてより一部抜粋 URL:https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000482328.pdf

介護費用が上がることで65歳以上の方が払う介護保険料も年々が上がっています

上のグラフは3年ごと変わる介護保険料の推移を示したものです

  • 2000年~2002年 2911円
  • 2009年~2011年 4160円
  • 2018年~2020年 5869円

2025年には急速な高齢化から8200円程度になると推測されています

2040年には10000円を超えてくるとも言われています

介護保険利用以外にも年金生活者にとっては医療保険料もあり、かなりの痛手の数字です

国も介護費用を半分支出しているため、国の財政にも影響を与えています

ちなみに市町村ごとに介護保険料額は違います

認定申請しなくてもいい新しい仕組みが事業対象者

簡易チェック(基本チェックリスト)は早期の介護予防の制度

介護保険料が高くなる中、簡易チェックにより早期に相談ができるようにして必要な方は介護保険のサービスを使うことができるようになっています

保険料の件と逆行しているようですが、早い段階で介護予防を図ることで、健康寿命を延ばし、結果的に介護期間を短くするのが狙いです

実際、現場にいると感じますが、介護予防は早期に取り組んだ方が効果が高いです

これから紹介する簡易チェックは早期の介護予防のための制度です

認定結果を待つ必要もないので、利用開始時期も早くなります

基本チェックリストの内容

上の表が簡易チェック(基本チェックリスト)です

この25項目の質問に答えることから相談を受ける事ができます

質問項目は、項目を分けると

  • 足腰についての質問
  • 栄養についての質問
  • 口や飲み込みについての質問
  • もの忘れの質問
  • うつ傾向の質問
  • 外出の質問等

になっています

足腰だけでなく、痩せている、むせが多くなる、もの忘れが気になる、閉じこもり気味などの方はチェックリストに該当する可能性が高いです

チェックに該当する方は今は生活ができていても数年後、介護が必要になるリスクが高くなるため、早期の生活改善が必要です

基本チェックリストの該当基準はどんな感じか

足腰の質問を一例に該当基準を見ていきます

足腰に関する質問はたった5つに集約されています

①②③はできるかどうかの質問です

④は転倒があるかの質問、⑤は不安という気持ちの確認です

この5つの質問の内、3問以上該当するとチェックリストには該当になります

1年間の内、転んだことがあり、転倒に不安があり、段差はどこかにつかまるといった方は既に該当です

通常の介護保険の申請では段差に手をかける方程度では認定は下りないのがほとんどです

基本チェックリストは多くの高齢者が該当する可能性のある制度ということもいえます

また、先ほどの栄養やうつ等の質問にも該当項目があり、同様に該当基準があります

基本チェックリストの相談先と相談内容はどんな感じか

高齢者を地区ごとに管轄しているセンターへの相談が基本

チェックリストについては地域包括支援センター(地域によって名称が違います)や市役所等で受けることができます(一部ケアマネジャーでも相談できる地域もあるようです)

地域包括支援センターは全国に設置されており、相談は無料です

人によって効果的な介護予防は異なる

個別のセルフマネジメント改善はそれぞれ個別性があります

よくある生活の改善点として、

  • 活動不足
  • 足腰の筋力の低下
  • 高齢による人との接点の減少
  • 病気の認識が弱い
  • 肥満や痩せ気味
  • 気力低下(うつ傾向)
  • 閉じこもり

等の改善点が挙がります

元気な生活に戻るためには生活の改善に取り組み、本人自身で健康管理をしていくことが重要になります

そして、解決するための生活改善の選択肢は相談者の置かれている環境によって異なります

人によっては効果的な生活改善のため、専門職の指導助言を受けることができる3か月~6か月の短期集中的なデイサービスを利用することもあります

最近、モデル地区を中心にこの専門職による短期教室の流れが全国的に広がりつつあります

閉じこもり気味で運動不足の場合は活動の量を増やす視点から地域の公民館等で行っている体操教室を利用する場合もあります

また、地域にそういった体操の場がない場合は通常のデイサービスより緩やかなプログラムのデイサービスに通う場合もあります

人と接するのが苦手な方は散歩頻度を増やしたりしてサービスを使わない方もいます

友人の有無、家族の協力状況、本人の意思、持っている持病や内服状況、元々の運動習慣、地域の集まりの場所の有無等、相談者の置かれている状況は個々に違いを持っています

相談してチェックリストに該当したから、デイサービスに通えるわけではなく、介護予防や自立に主眼を置いて考えていくことになります

また、いずれもこの段階の相談では本人の意思表示ははっきりしており、本人の同意を取った上では話を進めることが前提となります

基本チェックリストで使えるサービスは限られる

認定を受ける方より軽い方向けの制度のため、介護保険のすべてのサービスが受けられるわけでないです

訪問型のヘルパーサービス、通い型のデイサービス、栄養改善のための配食サービス等、限られたサービスが利用できるのが特徴です

そのため、住宅改修と歩行器のレンタルなどはできない点には注意が必要です

どちらかというと地域にある集まりの場等、インフォーマル資源や今まであった、なじみの関係に直目していくことが大事な時期になってきます

機能が大きく改善する場合は、ICFの視点に沿って、本人の好きな事や新しいこと(ボラや就労など)に取り組むことにより、健康寿命が伸び、介護や経済環境も安定に向かっていくことが考えられます

まとめ

早期の介護予防は効果が高い

基本チェックリストはそれより前の段階、少し足腰が不安な高齢者でも相談すれば簡単に受けることができます

介護者の家族等は、老老介護で対象になる可能性も高いです

介護者の自立支援が図れることで介護力やIADL力の向上や世帯として生活の安定につながります

最後までお読みいただきありがとうございました