【ケアマネ向け】仕事と介護の両立支援のポイントが分かる研修資料について

今回のテーマは介護と仕事の両立です

家族が退職してしまうと、収入面や家族のその後の将来設計に大きな影響を与えてしまいますが、ケアマネジャーは介護保険専門で介護休業制度に詳しい方は少ないと思います

介護離職は社会問題ともなっており、家族が適切に制度を利用することが、家族に対する精神的支援や家族の介護時間の確保などにつながり、利用者支援にとってよい面も多く、ケアマネジャーのよりよい支援につながると思います

分かりやすいサイトと資料を見つけたので紹介したいと思います





仕事と介護の両立支援に関する研修資料

家族介護者の仕事と介護の両立支援についての研修資料

厚生労働省ホームページ ケアマネジャー研修 仕事と介護の両立支援カリキュラム 付属資料より抜粋 URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo.html

資料については、厚生労働省ホームページにて公開されている仕事と介護の両立支援のケアマネジャー向けの研修資料です

厚生労働省ホームページ「令和2年度仕事と介護の両立支援カリキュラム策定展開事業」

読む時間がない方のいるため、研修資料の要点に触れていきたいと思います

家族が就労している場合の支援の視点

介護しながら働いている人の状況

  • 介護をしている雇用者数は299万人
  • 勤務先の両立支援制度を知らない人が半数超
  • 介護のために離職した人は、両立支援制度が分からないために制度を利用せず離職している傾向がある
  • 公的介護保険制度の内容を知らない人が、40歳以上でも3割以
  • 在宅介護の場合、介護サービスを利用していない割合が3割弱
  • 現在は介護を担っていなくても、仕事と介護の両立に不安を感じている人は多い

制度の情報が必要な人に届いていない状況がデータから分かります

情報を知らない状態で相談を受ける可能性も高いということになります

介護を理由とする離職者の状況

  • 介護・看護のために過去1年間に前職を離職した人数は約10万人と、5年前と同程度
  • 介護を機に離職した人の、離職後の精神面、肉体面、経済面の負担感はいずれも増している
  • 就職活動を行った離職者のうち、再就職できた人は半数未満

離職し、介護を行った後、再就職が難しい現状が分かります

特に男性が正職員として再雇用されるのは難しいとよく聞きます。前職と同様の収入を確保することもまず難しいでしょう

離職した方が介護する環境は整いますが、離職せずにうまく介護と仕事の両立が図れる方が家族にとってメリットが多いことが分かるデータです

両立支援制度と企業の取組状況

育児・介護休業法における両立支援制度の概要(以下のリーフレットで紹介されています)

厚生労働省「介護で仕事を辞める前にご相談ください」リーフレット(平成 31 年 2 月)

  • 介護休業制度を整備している企業の割合は年々高くなる傾向
  • 約3割の企業で、仕事と介護が両立できるように支援する取組が行われていない
  • 企業が独自に両立支援制度を用意している場合があるため、法定制度以外に活用できるかを踏まえることも大切(介護を理由としたテレワーク等)
  • 就労している家族が自ら介護をしなくてもよい体制を整えることが重要
  • 介護休業は、「仕事と介護を両立させる体制を整えるための準備期間」として利用(介護に専念するための期間」として利用してしまうと離職につながりやすい
  • 就労している家族の3割も、介護休業について、仕事をせずに介護に専念するための期間と考えてしまっている
  • ケアマネジャーの約4割は、介護休業について、仕事をせずに介護に専念するための期間と考えてしまっている
  • 介護しながら働いている人は、介護について上司や同僚に知られることの抵抗感はそれほど強くない

リーフレットでは会社に相談した際にうまく制度が使えない時の相談先も記載されているので、家族にお渡しすることもできます

家族介護者の対象範囲

  • 育児・介護休業法の対象となる家族の範囲は配偶者(事実婚を含む。)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹及び孫※同居・扶養していない家族も含む
  • 育児・介護休業法の対象外となる親族等を介護しながら働いているケースも一部にある

家族が就労している場合の支援の視点

家族が就労している場合の支援の視点として、以下の4つを踏まえることが必要。

厚生労働省ホームページ ケアマネジャー研修 仕事と介護の両立支援カリキュラム 付属資料より抜粋 URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo.html

※画像クリックすると拡大します(PC等の場合)

  • 介護しながら働いている人の状況のみならず、家族全体の関係性等を踏まえた上での支援が求められる
  • 新型コロナウイルス感染症対策の影響により、介護サービスの状況や働き方の変化にともない、仕事と介護の両立について新たな課題が生じていないか確認することも必要

家族介護者とともに、ケアマネジャー自身の仕事と介護の両立を目指して

  • 介護しながら働いている人の、家族の介護の相談先として、ケアマネジャーは重要な役割を担っている
  • 介護を理由に退職した従業員のいる介護事業所の割合は2割強

両立支援制度の活用も踏まえたケアマネジメントの方法

就労している家族を支援する視点

  • 就労している家族の生活をサポートすることは、利用者への支援の質の向上につながる
  • 就労している家族の働き方を知って、仕事と介護を両立できるような支援の方法を検討することが必要
  • ケアマネジャーの法律上の業務は、あくまでも要介護者の支援である。家族の働き方を聞くうえでは、家族との信頼関係を十分構築する必要があることに注意する

就労している家族との信頼関係を築くポイント

  • 就労している家族に対して、ケアマネジャーには家族自身の仕事のことも相談してよい、ということを伝える
  • ケアマネジャーの役割を知った家族が、「仕事と介護の両立についてケアマネジャーに相談しよう」と思えるように、ふだんから家族に寄り添った対応を心がける

ケアマネジャー等、相談を受ける上での立ち位置により、仕事のことも話さない場合もあるそうです

介護保険制度と両立支援制度、その他地域資源等の効果的な組み合わせ

  • 利用者本人、家族、介護サービス事業所、その他地域資源の関係者それぞれの得意・不得意を把握し、うまく回るよう管理・運営する(通所サービスの延長制度等)
  • 利用者本人と家族それぞれの1週間のスケジュールを並べて「見える化」する。 在宅勤務の時間は仕事の時間であることを認識する
  • 本格的な両立支援を行うためには、さらなる知識の習得が必要

フレックスタイム制度、失効年次有給休暇の積立休暇制度、テレワーク、小規模多機能型居宅介護、家事援助(自
費等、地域の見守りなど活用できる資源をうまく活用していく視点も大事と書かれています

厚生労働省ホームページの特設サイト

厚生労働省ホームページ 介護休業制度

サイトでは分かりやすく制度が説明されているので、読みやすく作られています

リーフレットと同じ様に相談先も載っているので、家族にも勧めることができます





まとめ

以上、厚生労働省ホームページに公開されている研修資料のまとめとサイトの紹介でした

家族の支援環境を整えることで本人のよりよい支援につながると思いますが、ケアマネジャーの仕事範囲がどんどん増えてきて大変な面もあります

カイゴノートではケアマネ実務向けの情報を今後も投稿していきたいと思っています

最後までお読みいただきありがとうございました

★民間の生活支援サービスについてまとめた記事です

関連記事

介護保険においては法律の中でヘルパーができることできないことが決められており、生活の細かな要望や困りごとが解決されないことも少なくありません団塊の世代が高齢者になっていく中で生活の支援に対するニーズは多様化され、介護保険サービスだけでな[…]

 

★睡眠は介護と仕事の両立のために必要です

関連記事

睡眠は健康づくりにおいてとても重要です実は睡眠の質や量が生活習慣病等の健康にまで影響します少し古い(2014年)ですが、厚生労働省のホームページから健康づくりの睡眠指針が健康習慣を作る上でとてもよい内容だったので、紹介したいと思います[…]

 

★介護業界の人材不足について書いた記事です

関連記事

介護業界は慢性的な人材不足です人材を募集しても人は集まらず、採用されても人が増えても即戦力にならないことも多いです人手不足は当たり前すぎて、どの程度の状況までかはあまり意識しないと思います今回はデータを元に介護業界の[…]