【ケアマネ実務向け】仕事の変更点が分かる介護報酬(令和3年度)の改定内容まとめについて Vol.1

ケアマネジメント業務を中心に令和3年度介護報酬の改定内容についてまとめました。今回はボリュームも大きいので、2回に分けています

厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項について

令和3年度介護報酬改定 CM実務関連個所

ケアマネジャーは給付管理に関わる改正情報を把握する必要がありますが、ケアマネジャー業務中心に押さえた方がいい改正事項をまとめてみました。Q&Aも一緒に紹介しています



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感染症対策の強化

介護サービス事業者に、感染症の発生及びまん延等に関する取組の徹底を求める観点から、以下の取組を義務づける。その際、3年の経過措置期間を設けることとすることとされています

  • 施設系サービスについて、現行の委員会の開催、指針の整備、研修の実施等に加え、訓練(シミュレーション)の実施
  • その他のサービス(訪問系サービス、通所系サービス、短期入所系サービス、多機能系サービス、福祉用具貸与、居宅介護支援、居住系サービス)について、委員会の開催、指針の整備、研修の実施、訓練(シミュレーション)の実施
経過措置はありますが、委員会の開催、指針の整備、研修の実施、訓練を行うことになりました

業務継続に向けた取組の強化

  • 感染症や災害が発生した場合であっても、必要な介護サービスが継続的に提供できる体制を構築する観点から、全ての介護サービス事業者を対象に、業務継続に向けた計画等の策定、研修の実施、訓練(シミュレーション)の実施等を義務づける。その際、3年間の経過措置期間を設けることとする。

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

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同じく3年の経過措置はありますが、業務継続に向けた計画策定が必要になりました

認知症に係る取組の情報公表の推進

  • 介護サービス事業者の認知症対応力の向上と利用者の介護サービスの選択に資する観点から、全ての介護サービス事業者(居宅療養管理指導を除く)を対象に、研修の受講状況等、認知症に係る事業者の取組状況について、介護サービス情報公表制度において公表することを求めることとする。

看取り期における本人の意思を尊重したケアの充実

  • 看取り期における本人・家族との十分な話し合いや他の関係者との連携を一層充実させる観点から、訪問看護等のターミナルケア加算における対応と同様に、基本報酬(介護医療院、介護療養型医療施設、短期入所療養介護(介護老人保健施設によるものを除く))や看取りに係る加算の算定要件において、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを求める

訪問看護等、医療職にもガイドラインに沿った取り組みを求めることとされており、ケアマネジャーも内容は知っておいた方がよさそうです

退院・退所時のカンファレンスにおける福祉用具専門相談員等の参画促進

  • 退院・退所時のスムーズな福祉用具貸与の利用を図る観点から、居宅介護支援の退院・退所加算や施設系サービスの退所時の支援に係る加算において求められる退院・退所時のカンファレンスについて退院・退所後に福祉用具の貸与が見込まれる場合には、必要に応じ、福祉用具専門相談員や居宅サービスを提供する作業療法士等が参画することを明確化する
自立支援においてリハ職等専門職と連携した支援の流れは今後も増えていきそうです

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

退院退所Q&A

問 120
カンファレンスに参加した場合は、「利用者又は家族に提供した文書の写しを添付すること」としているが、具体例を示されたい

・ 具体例として、次のような文書を想定しているが、これらの具体例を踏まえ、個々の状況等に応じて個別具体的に判断されるものである。
・ なお、カンファレンスに参加した場合の記録については、居宅介護支援経過(第5表)の他にサービス担当者会議の要点(第4表)の活用も可能である。
<例>
・ カンファレンスに係る会議の概要、開催概要、連携記録 等

特定事業所加算の見直しについて

経営の安定化、質の高いケアマネジメントの一層の推進を図る観点から、特定事業所加算について、以下の見直しを行うこととされています

  • 必要に応じて、多様な主体等が提供する生活支援のサービス(インフォーマルサービスを含む)が包括的に提供されるような居宅サービス計画を作成していることを要件として求める
  • イ 小規模事業所が事業所間連携により質の高いケアマネジメントを実現していくよう、事業所間連携により体制確保や対応等を行う事業所を評価するような区分を創設する。
  • 特定事業所加算(Ⅳ)について、加算(Ⅰ)から(Ⅲ)までと異なり、病院との連携や看取りへの対応の状況を要件とするものであることを踏まえ、医療と介護の連携を推進する観点から、特定事業所加算から切り離した別個の加算とする。
出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf
出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf
「必要に応じて、多様な主体等が提供する生活支援のサービス(インフォーマルサービス含む)が包括的に提供されるような居宅サービス計画を作成していること」と書かれており、生活支援コーディネーターや地域包括との連携も必要かもしれません

多様なサービスの居宅サービス位置づけのQ&A

Q&Aは出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)(令和3年3月 26 日)」の送付についてより一部抜粋引用しています https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000760502.pdf

問 113
特定事業所加算(Ⅰ)、(Ⅱ)、(Ⅲ)及び(A)において新たに要件とされた、「必要に応じて、多様な主体により提供される利用者の日常生活全般を支援するサービスが包括的に提供されるような居宅サービス計画を作成していること」については、必要性を検討した結果、多様な主体により提供される利用者の日常生活全般を支援するサービスを位置付けたケアプランが事業所の全てのケアプランのうち1件もない場合についても算定できるのか

(答)
算定できる。なお、検討の結果位置付けなかった場合、当該理由を説明できるようにしておくこと。

問 114
特定事業所加算(Ⅰ)、(Ⅱ)、(Ⅲ)及び(A)において新たに要件とされた、多様な主体により提供される利用者の日常生活全般を支援するサービスとは具体的にどのようなサービスを指すのか

(答)
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(平成 11 年7月 29 日老企第 22 号)3⑺④を参照されたい。

≪参考≫
・通知:第2の3⑺④
居宅サービス計画は、利用者の日常生活全般を支援する観点に立って作成されることが重要である。このため、居宅サービス計画の作成又は変更に当たっては、利用者の希望や課題分析の結果に基づき、介護給付等対象サービス以外の、例えば、市町村保健師等が居宅を訪問して行う指導等の保健サービス老人介護支援センターにおける相談援助及び市町村が一般施策として行う配食サービス寝具乾燥サービスや当該地域の住民による見守り配食、会食どの自発的な活動によるサービス等、更には、こうしたサービスと併せて提供される精神科訪問看護等の医療サービス、はり師・きゅう師による施術、保健師・看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師による機能訓練なども含めて居宅サービス計画に位置付けることにより総合的な計画となるよう努めなければならない
なお、介護支援専門員は、当該日常生活全般を支援する上で、利用者の希望や課題分析の結果を踏まえ、地域で不足していると認められるサービス等については、介護給付等対象サービスであるかどうかを問わず、当該不足していると思われるサービス等が地域において提供されるよう関係機関等に働きかけていくことが望ましい

令和3年4月以前契約の利用者への取り扱い

問 112
今回の改定により、前6月間に当該指定居宅介護支援事業所において作成された居宅サービス計画の総数のうちに訪問介護、通所介護、福祉用具貸与及び地域密着型通所介護(以下「訪問介護等」という。)がそれぞれ位置付けられた居宅サービス計画の数が占める割合、前6月間に当該指定居宅介護支援事業所において作成された居宅サービス計画に位置付けられた訪問介護等ごとの回数のうちに同一の指定居宅サービス事業者又は指定地域密着型サービス事業者によって提供されたものが占める割合等を説明することを義務づけ、それに違反した場合は報酬が減額されるが、令和3年4月以前に指定居宅介護支援事業者と契約を結んでいる利用者に対しては、どのように取り扱うのか

(答)
・ 令和3年4月以前に契約を結んでいる利用者については、次のケアプランの見直し時に説明を行うことが望ましい
・ なお、前6月間に当該指定居宅介護支援事業所において作成された居宅サービス計画に位置付けられた訪問介護等ごとの回数のうちに同一の指定居宅サービス事業者又は指定地域密着型サービス事業者によって提供されたものが占める割合について、当該事業所が、令和3年4月中に新たに契約を結ぶ利用者等において当該割合の集計や出力の対応が難しい場合においては、5月以降のモニタリング等の際に説明を行うことで差し支えない

令和3年4月以前に契約を結んでいる利用者については、次のケアプランの見直し時に説明を行うことが望ましいと書かれています

居宅介護支援費(Ⅱ)の要件に関するQ&A

問 115
情報通信機器の活用について、「情報通信機器」を具体的に示されたい

(答)
・ 情報通信機器については、「指定居宅サービスに要する費用額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成 12年3月1日老企第 36 号)第3の7の「⑵ 情報通信機器(人工知能関連技術を含む)の活用」において、情報通信機器(人工知能関連技術を含む)については、当該事業所の介護支援専門員が行う指定居宅介護支援等基準第 13 条に掲げる一連の業務等の負担軽減や効率化に資するものとするが、具体的には、例えば、
・ 当該事業所内外や利用者の情報を共有できるチャット機能のアプリケーションを備えたスマートフォン
・ 訪問記録を随時記載できる機能(音声入力も可)のソフトウエアを組み込んだタブレット

等とする。
この際、個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等を遵守すること。
としているところ。
・ 具体的には、例えば、以下の目的や機能を有していることを想定しているが、情報通信機器等を活用する場合については、その体制に係る届出書を提出することとしているため、これらの具体例を踏まえ、個々の状況等に応じて個別具体的に判断されるものである。

<例>
○ 利用者に係る情報共有を即時、かつ、同時に可能とする機能や関係者との日程調整の機能を有しているもの。
○ ケアプラン等の情報をいつでも記録、閲覧できる機能を有しているもの。

問 116
情報通信機器(人工知能関連技術を含む)の活用や事務職員の配置にあたっての当該事業所の介護支援専門員が行う基準第 13 条に掲げる一連の業務等について具体例を示されたい。

(答)
基準第 13 条に掲げる一連の業務等については、基準第 13 条で定める介護支援専門員が行う直接的なケアマネジメント業務の他に、例えば、以下のような間接的なケアマネジメント業務も対象とする。

<例>
○ 要介護認定調査関連書類関連業務
・ 書類の受領、打ち込み、複写、ファイリングなど
○ ケアプラン作成関連業務
・ 関連書類の打ち込み、複写、ファイリングなど
○ 給付管理関連業務
・ 関連書類の打ち込み、複写、ファイリングなど
○ 利用者や家族との連絡調整に関する業務
○ 事業所との連絡調整、書類発送等業務
○ 保険者との連絡調整、手続きに関する業務
○ 給与計算に関する業務 等

問 117
事務職員の配置について、当該事業所の介護支援専門員が行う基準第 13 条に掲げる一連の業務等の負担軽減や効率化に資する職員については、当該事業所内の配置に限らず、同一法人内の配置でも認められるが、認められる場合について具体例を示されたい

(答)
具体例として、次のような場合に算定できる。これらの具体例を踏まえ、個々の状況等に応じて個別具体的に判断されるものである。
<例>
※ 当該事業所の介護支援専門員が行う基準第 13 条に掲げる一連の業務等の負担軽減や効率化に資することが前提
・ 法人内に総務部門の部署があり、事務職員を配置
・ 併設の訪問介護事業所に事務職員を配置 等

事務職員の質が相当高くないと逆に業務を伝えることに時間を割いてしまうことにも成りかねません。事務職員配置によって件数が結局増えるので、負担は増えた印象があります

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf
  • (1)前々年度の3月から前年度の2月までの間において退院・退所加算の算定に係る病院等との連携の回数(情報の提供を受けた回数)の合計が35回以上
  • (2)前々年度の3月から前年度の2月までの間においてターミナルケアマネジメント加算を5回以上算定
  • (3)特定事業所加算(Ⅰ)~(Ⅲ)を算定していること
医療連携介護加算はケアマネの人数が多い事務所でないと難しそうです

質の高いケアマネジメントの推進

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

ケアマネジメントの公正中立性の確保を図る観点から、事業所に、以下について、利用者に説明を行うとともに、介護サービス情報公表制度において公表することを求めるとされています

  • 前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与の各サービスの利用割合
  • 前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与の各サービスごとの、同一事業者によって提供されたものの割合
6か月毎、説明が必要ですが、ケアマネ実務的には一番、意味が理解しづらい改正点かもしれません
 

契約時の説明についてのQ&A

問 111
今回の改定において、ケアマネジメントの公正中立性の確保を図る観点から、利用者に、前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与(以下、訪問介護等という。)の各サービスの利用割合及び前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護等の各サービスごとの、同一事業者によって提供されたものの割合(以下、訪問介護等の割合等)の説明を行うことと定められたが、具体的な説明方法として、どのような方法が考えられるか

(答)
・ 例えば、以下のように重要事項説明書等に記載し、訪問介護等の割合等を把握できる資料を別紙として作成し、居宅介護支援の提供の開始において示すとともに説明することが考えられる
・ なお、「同一事業者によって提供されたものの割合」については、前6か月間に作成したケアプランに位置付けられた訪問介護等の各事業所における提供回数のうち(※同一事業所が同一利用者に複数回提供してもカウントは1)、同一事業所によって提供されたものの割合であるが、その割合の算出に係る小数点以下の端数処理については、切り捨てても差し支えない。

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)(令和3年3月 26 日)」の送付についてより一部抜粋https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000760502.pdf

上記Q&Aの別紙①②に沿って説明すればよさそうです



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まとめ

以上、ケアマネジャーの仕事の変更内容が分かる介護報酬まとめでした

「地域包括ケアシステム」「看取り」「医療連携」「インフォーマルの活用」「ICTの活用」「自立支援」などの要素を盛り込んだ法改正事項がたくさん盛り込まれています

また、Vol.2は以下のリンクから見ることができます

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