【ケアマネ実務向け】仕事の変更点が分かる介護報酬(令和3年度)の改定内容まとめについて Vol.2

仕事の変更点が分かる介護報酬(令和3年度)の改定内容まとめ Vol.2を紹介します

前回記事はこちら→ 【ケアマネ実務向け】仕事の変更点が分かる介護報酬(令和3年度)の改定内容まとめについて Vol.1

元々の厚生労働省による改正情報はこちら→令和3年度介護報酬改定における 改定事項について

厚生労働省の資料は全事業所向けなので、居宅介護支援に絞って紹介していきます。今回は前回紹介した残りの部分を紹介します

令和3年度介護報酬改定 CM実務関連個所

Q&Aは出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)(令和3年3月 26 日)」の送付についてより一部抜粋引用しています https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000760502.pdf

逓減制の見直し

適切なケアマネジメントの実施を確保しつつ、経営の安定化を図る観点から、介護支援専門員1人当たりの取扱件数が40件以上の場合40件目から、60件以上の場合60件目からそれぞれ評価が低くなる(40件未満は居宅介護支援費Ⅰ)、40件以上60件未満の部分は同(Ⅱ)、60件以上の場合は同(Ⅲ)が適用される)逓減制において、一定のICT(AIを含む)の活用又は事務職員の配置を行っている事業者については、逓減制の適用(居宅介護支援費(Ⅱ)の適用)を45件以上の部分からとする見直しを行う。その際、この取扱いを行う場合の逓減率(居宅介護支援(Ⅱ)及び(Ⅲ)の単位数)について、メリハリをつけた設定とする見直しを行う

  • 逓減制における介護支援専門員1人当たりの取扱件数の計算に当たり、現在、事業所が自然災害や感染症等による突発的な対応で利用者を受け入れた場合は、例外的に件数に含めないこととしているが、地域の実情を踏まえ、事業所がその周辺の中山間地域等の事業所の存在状況からやむを得ず利用者を受け入れた場合についても例外的に件数に含めない見直しを行う

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

ICT活用もしくは事務職員配置で担当件数が45件まで居宅支援費が逓減されないことになりました

45件ってかなり厳しい件数です

経営者としては、法人内の事務員を配置して45件持つようにすることも考えられますが、現場としては、かなりストレスかかりますね

医療機関との情報連携の強化

典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

居宅介護支援について、医療と介護の連携を強化し、適切なケアマネジメントの実施やケアマネジメントの質の向上を進める観点から、利用者が医療機関において医師の診察を受ける際に介護支援専門員が同席し、医師等と情報連携を行い、当該情報を踏まえてケアマネジメントを行うことを一定の場合に評価する新たな加算が創設する

  • 利用者1人につき、1月に1回の算定を限度とする
  • 利用者が医師の診察を受ける際に同席し、医師等に利用者の心身の状況や生活環境等の必要な情報提供を行い、医師等から利用者に関する必要な情報提供を受けた上で、居宅サービス計画(ケアプラン)に記録した場合

問 118
通院時情報連携加算の「医師等と連携を行うこと」の連携の内容、必要性や方法について、具体的に示されたい。

(答)
・ 通院時に係る情報連携を促す観点から、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成 12 年3月1日老企第 36 号)第3の「15 通院時情報連携加算」において、医師等に利用者の心身の状況や生活環境等の必要な情報提供を行い、医師等から利用者に関する必要な情報提供を受けることとしている。
・ なお、連携にあたっては、利用者に同席する旨や、同席が診療の遂行に支障がないかどうかを事前に医療機関に確認しておくこと

ケアプランへの記載が算定要件に入っています

医師との連携は大事なことは分かりますが、50単位って500円程度なので、付き添い、記録時間と人件費がかみ合っていませんね

看取り期におけるサービス利用前の相談・調整等に係る評価

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

看取り期における適切な居宅介護支援の提供や医療と介護の連携を推進する観点から、居宅サービス等の利用に向けて介護支援専門員が利用者の退院時等にケアマネジメント業務を行ったものの利用者の死亡によりサービス利用に至らなかった場合に、モニタリングやサービス担当者会議における検討等必要なケアマネジメント業務や給付管理のための準備が行われ、介護保険サービスが提供されたものと同等に取り扱うことが適当と認められるケースについて、居宅介護支援の基本報酬の算定を可能とする見直しを行う

  • モニタリング等の必要なケアマネジメント業務を行い給付管理票の(原案の)作成など、請求にあたって必要な書類の整備を行っていること
  • 居宅介護支援費を算定した旨を適切に説明できるよう、個々のケアプラン等において記録で残しつつ、居宅介護支援事業所において、それらの書類等を管理しておくこと

看取り期のサービス利用前評価のQ&A

問 119
病院等から退院・退所する者等であって、医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した利用者について、当該利用者に対してモニタリング等の必要なケアマネジメントを行い、給付管理票の作成など、請求にあたって必要な書類の整備を行っている場合の請求方法について具体的に示されたい。

(答)
・ 当初、ケアプランで予定されていたサービス事業所名、サービス種類名を記載し、給付計画単位数を0単位とした給付管理票及び居宅介護支援介護給付費明細書を併せて提出することにより請求する。
・ また、当該請求方法は新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第 11 報)(令和2年5月 25 日事務連絡)の問5(臨時的取扱いという。以下同じ。)に基づいて請求する場合も同様の取扱いとする。
・ なお、当該臨時的取扱いについては介護予防支援費も同様の取扱いとする。

介護予防支援の充実

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

介護予防支援事業所が居宅介護支援事業所に外部委託を行いやすい環境の整備を進める観点から、介護予防支援事業所が委託する個々のケアプランについて委託時における居宅介護支援事業者との適切な情報連携等を評価する新たな加算を創設する。

  • <現行> <改定後>なし ⇒ 委託連携加算 300単位/月(新設)

  • ○ 利用者1人につき指定介護予防支援を指定居宅介護支援事業所に委託する初回に限り、所定単位数を算定する
    ※ 当該加算を算定した際には、介護予防支援事業所に対して、当該加算を勘案した委託費の設定等を行うよう求める。

会議や多職種連携におけるICTの活用

運営基準や加算の要件等において実施が求められる各種会議等(利用者の居宅を訪問しての実施が求められるものをく)について、感染防止や多職種連携の促進の観点から、以下の見直しを行う。

  • 利用者等が参加せず、医療・介護の関係者のみで実施するものについて、「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱のためのガイダンス」及び「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等を参考にして、テレビ電話等を活用しての実施を認める
  • 利用者等が参加して実施するものについて、上記に加えて、利用者等の同意を得た上で、テレビ電話等を活用しての実施を認める

広まれば業務の効率性は高まるので、悪くないですね

利用者への説明・同意等に係る見直し

利用者の利便性向上や介護サービス事業者の業務負担軽減の観点から、政府の方針も踏まえ、ケアプランや重要事項説明書等における利用者等への説明・同意について、以下の見直しを行う

  • 書面で説明・同意等を行うものについて、電磁的記録による対応を原則認めることとする。
  • 利用者等の署名・押印について、求めないことが可能であること及びその場合の代替手段を明示するととも、様式例から押印欄を削除する

ハンコが無くなることはメリットですね

ここ数年でタブレットなど、電子化の流れが来る感じがしています。

員数の記載や変更届出の明確化

  • 介護サービス事業者の業務負担軽減やいわゆるローカルルールの解消を図る観点から、運営規程や重要事項説明書に記載する従業員の「員数」について、「○○人以上」と記載することが可能であること及び運営規程における「従業者の職種、員数及び職務の内容」について、その変更の届出は年1回で足りることを明確化する。

管理者向けの内容です

記録の保存等に係る見直し

  • 介護サービス事業者の業務負担軽減やいわゆるローカルルールの解消を図る観点から、介護サービス事業者における諸記録の保存、交付等について、適切な個人情報の取り扱いを求めた上で、電磁的な対応を原則認めることとし、その範囲を明確化する。
  • 記録の保存期間について、他の制度の取り扱いも参考としつつ、明確化を図る。

ソフト会社が便利な機能を提案してくる感じがしますね

ローカルルールは手間を無くしてくれている場合もありますが、自治体によって差が出始めたので、非常に仕事がしづらくなっている現状もあります

運営規程等の掲示に係る見直し

  • 介護サービス事業者の業務負担軽減や利用者の利便性の向上を図る観点から、運営規程等の重要事項について、事業所の掲示だけでなく、閲覧可能な形でファイル等で備え置くこと等を可能とする。

生活援助の訪問回数の多い利用者等のケアプランの検証

出典:厚生労働省ホームページ 令和3年度介護報酬改定における改定事項についてより一部抜粋 https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768899.pdf

平成30年度介護報酬改定において導入された生活援助の訪問回数が多い利用者のケアプランの検証の仕組みについて、実施の状況や効果を踏まえて、ケアマネジャーや市町村の事務負担にも配慮して、届出のあったケアプランの検証や届出頻度について、以下の見直しを行う

  • 検証の仕方について、地域ケア会議のみならず、行政職員やリハビリテーション専門職を派遣する形で行うサービス担当者会議等での対応を可能とする
  • 届出頻度について、検証したケアプランの次回の届出は1年後とする


  • より利用者の意向や状態像に合った訪問介護の提供につなげることのできるケアプランの作成に資するよう、検証方法として効率的で訪問介護サービスの利用制限につながらない仕組みが求められていることを踏まえ、区分支給限度基準額の利用割合が高く、かつ、訪問介護が利用サービスの大部分を占める等のケアプランを作成する居宅介護支援事業所を事業所単位で抽出するなどの点検・検証の仕組みを導入する。(効率的な点検・検証の仕組みの周知期間の確保等のため、10月から施行

サービス付き高齢者向け住宅等における適正なサービス提供の確保

サービス付き高齢者向け住宅等における適正なサービス提供を確保する観点から、以下の対応を行う。

  • 同一のサービス付き高齢者向け住宅等に居住する者のケアプランについて、区分支給限度基準額の利用割合が高い者が多い場合に、併設事業所の特定を行いつつ、当該ケアプランを作成する居宅介護支援事業者を事業所単位で抽出するなどの点検・検証を行うとともにサービス付き高齢者向け住宅等における家賃の確認や利用者のケアプランの確認を行うことなどを通じて、介護保険サービスが入居者の自立支援等につながっているかの観点も考慮しながら、指導監督権限を持つ自治体による更なる指導の徹底を図る。(居宅介護支援事業所を事業所単位で抽出するなどの点検・検証については、効率的な点検・検証の仕組みの周知期間の確保等のため、10月から施行)

居宅介護支援における(看護)小規模多機能型居宅介護事業所連携加算の廃止

  • (看護)小規模多機能型居宅介護事業所連携加算について、報酬体系の簡素化の観点から、算定実績を踏まえて、廃止する。

高齢者虐待防止の推進

全ての介護サービス事業者を対象に、利用者の人権の擁護、虐待の防止等の観点から、虐待の発生又はその再発を防止するための委員会の開催、指針の整備、研修の実施、担当者を定めることを義務づける。その際、3年の経過措置期間を設けることとする

○ 運営基準(省令)に以下を規定

入所者・利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、研修を実施する等の措置を講じなければならない旨を規定。

  • 運営規程に定めておかなければならない事項として、「虐待の防止のための措置に関する事項」を追加。
  • 虐待の発生又はその再発を防止するため、以下の措置を講じなければならない旨を規定。
  • 虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等の活用可能)を定期的に開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること
  • 虐待の防止のための指針を整備すること
  • 従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること
  • 上記措置を適切に実施するための担当者を置くこと(※3年の経過措置期間を設ける。)

問1
居宅療養管理指導や居宅介護支援などの小規模な事業者では、実質的に従業者が1名だけということがあり得る。このような事業所でも虐待防止委員会の開催や研修を定期的にしなければならないのか。

(答)
・ 虐待はあってはならないことであり、高齢者の尊厳を守るため、関係機関との連携を密にして、規模の大小に関わりなく虐待防止委員会及び研修を定期的に実施していただきたい。小規模事業所においては他者・他機関によるチェック機能が得られにくい環境にあることが考えられることから、積極的に外部機関等を活用されたい。


・ 例えば、小規模事業所における虐待防止委員会の開催にあたっては、法人内の複数事業による合同開催、感染症対策委員会等他委員会との合同開催、関係機関等の協力を得て開催することが考えられる。


・ 研修の定期的実施にあたっては、虐待防止委員会同様法人内の複数事業所や他委員会との合同開催、都道府県や市町村等が実施する研修会への参加、複数の小規模事業所による外部講師を活用した合同開催等が考えられる。





まとめ

以上、【ケアマネ実務向け】仕事の変更点が分かる介護報酬(令和3年度)の改定内容まとめについて Vol.2でした

Vol.1はこちらです→【ケアマネ実務向け】仕事の変更点が分かる介護報酬(令和3年度)の改定内容まとめについて Vol.1

介護給付費分科会で居宅介護支援事業所の法改正の背景について話し合われた資料についてはこちら
厚生労働省ホームページ:第194回(R2.11.26)社保審-介護給付費分科会居宅介護支援・介護予防支援の 報酬・基準について

★資料の内容
論点①.質の高いケアマネジメント 
論点② 逓減制 
(多職種の連携等)
論点③.通院時の情報連携
論点④.緊急的な対応に係る実費の徴収 
論点⑤.看取り期におけるサービス利用前の相談・調整等に係る評価の在り方、地域包括支援センターの機能や体制の強化、介護予防支援)
論点⑥.介護予防支援