モコの豊かな生活応援プロジェクトからブログのタイトルを変更しました。   以前の記事は「介護生活の備え」から見ることができます

介護度1、2でも入所できる特別養護老人ホームの4つの入所特例と申し込みの仕方について

特別養護老人ホームは介護福祉施設とも呼ばれ、数ある老人ホームの中でも安く入れるタイプの施設です

入所の対象となるは体の状態が重度となった介護度3以上からになります

ただ、国はある一定の条件の場合、早く入所できる指針を出していますが、意外に知られていません

入所指針に該当する場合は、介護度1や2でも入所できる可能性もあるため、知っておくとよいと思います

今回は、国が出している特別養護老人ホームにおける入所の指針へ申し込みのポイントについて紹介します

特別養護老人ホームの介護度や施設数

まず、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の平均介護度と施設の数の推移をみていきたいと思います

特別養護老人ホームの要介護度別割合の変化

出典:厚生労働省ホームページ 第143回(H29.7.19)介護給付費分科会 介護老人福祉施設
(参考資料)より一部抜粋 URL:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000171814.pdf

特別養護老人ホームは要介護高齢者のための生活施設です

入浴、排泄、食事等の介護その他日常生活の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行ってもらえ、基本は終身施設として位置づけられています

対象者によって費用が安くなるのがメリットの施設です

施設の入所対象は法律が代わり、原則、要介護度3以上の方しか入所できなくなりました

そのため、入所者の内、介護度3~5の方の割合が90%と基本は重度の方しか入所できないことになっています

排泄や入浴、移動等に介助が必要で認知症も中程度以上みられる状態の方がほとんどということになります

高齢化に伴い、増える施設の数

出典:厚生労働省ホームページ 第143回(H29.7.19)介護給付費分科会 介護老人福祉施設
(参考資料)より一部抜粋 URL:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000171814.pdf

続いて施設の定員数のグラフです

ここ数年で有料老人ホームの数が急増していますが、特別養護老人ホームは定員数としては、以前から一番多い施設となります

特別養護老人ホームの入所ルール

出典:厚生労働省ホームページ 第143回(H29.7.19)介護給付費分科会 介護老人福祉施設
(参考資料)より一部抜粋 URL:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000171814.pdf

入所対象者は平成27年4月より、原則、特別養護老人ホームへの新規入所者を要介護3以上の高齢者に限定し、在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化されることとなりました

これにより、特別養護老人ホームの入所は要介護度3以上が基本という認識は広まっています

ただ、他方で、要介護1・2の方についてもやむを得ない事情により、居宅での生活が困難であると認められる場合には、市町村の適切な関与の下、特例的に、入所することが可能と特別ルールも設けられています

要介護1・2の特例的な入所が認められる要件

  1. 認知症であることにより、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、在宅生活が困難な状態。
  2. 知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られ、在宅生活が困難な状態
  3. 家族等による深刻な虐待が疑われる等により、心身の安全・安心の確保が困難な状態で、在宅生活が困難な状態。
  4. 単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱である等により、家族等による支援が期待できず、かつ、地域での介護サービスや生活支援の供給が十分に認められないことにより、在宅生活が困難な状態

いずれも在宅生活が困難であることが第一条件です

①②は認知症や知的障害・精神障害の状況が日常生活に影響があるエピソードや症状がある方となります

認知症や精神障害の方は足腰はしっかりしており、軽く認定が出る場合があるため、特例が設けられている感じです

③については虐待は重篤な人権侵害ですから、基本③を理由に家族が申し込みして特例を受けられることはありません

④については、

  • 一人暮らし、または家族が高齢、病気等がある
  • 他の家族の支援が難しい
  • 地域特有の生活支援のサービスも受けられない
  • 在宅生活が困難な理由がある

上記の場合に該当すると、介護度1・2でも入所できる可能性があります

比較的該当しやすいのは④のように感じます

老々介護や一人暮らしの可能性は高くなっている

出典:厚生労働省ホームページ 介護分野の現状等について URL:https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000489026.pdf

上の図は65歳以上の夫婦のみ世帯、単独世帯と世帯全体に占める65歳以上の単独、夫婦世帯の割合を示したグラフです

年を追うごとに65歳以上の一人暮らしの方や65歳以上の夫婦で暮らす方が多くなってくることが分かります

夫婦の内、順番に介護が必要になるとして、その時、介護する側も既に高齢者で膝や体調に不安を持っている可能性は十分にあります

子供が遠方に住んでいたりすると、介護度1、2であっても④の要件に当てはまる可能性が出てくるといえそうです

自治体が指針を作っていることがほとんど

平成27年4月1日以降の施設への入所が原則要介護3以上の方に限定される一方で、居宅において日常生活を営むことが困難なことについてやむを得ない事由があることによる要介護1又は2の方の特例的な施設への入所(以下「特例入所」という。)が認められる。これらの運用に当たっては、透明性及び公平性が求められるとともに、特例入所の運用については、市町村による適切な関与が求められる。こうした観点から、関係自治体と関係団体が協議し、施設への入所に関する具体的な指針を共同で作成することが適当である

引用:老高発0329第1号 「指定介護老人福祉施設等の入所に関する指針について」の一部改正について

上記の太文字のように透明性・公平性の観点から特例入所は市町村が関与し具体的な指針を作ることが適当とされており、入所指針が作られていることが多いです

判定には入所の必要性の高さを検討

特例入所でなくても要介護度1以上から申し込みだけはできる場合も多いです

ただ、先着順ではなく、指針では入所の必要性の高さを検討し、順位付けされることが多いです

入所の必要性において検討される項目は

  • 「介護の必要の程度」→要介護度を勘案することが考えられること
  • 「家族の状況」→単身世帯か否か、同居家族が高齢又は病弱か否かなどを勘案することが考えられること
  • 居宅サービスの利用に関する状況などが考えられること

等ですが、市町村単位で指針は作成するため、プラスアルファの要素がある場合もあります。

早く声をかけてもらうポイントとしては、申し込みした時から状況が変わった際は報告を入れることです

定期的に状況確認書が送られることも多いです

申し込みは家族自身で申し込み

施設申し込みはケアマネジャーではできないので、基本、家族が申し込みに行くことになります

申し込みの受付は施設に配置されている生活相談員が受付、聞き取りをすることになります

この時点では本人への面談はないことの方が多いです。ただ、この聞き取りで必要性の判定は行われます

また、特別養護老人ホームは待期期間が長いことが多い(地区や施設タイプによって差が出始めています)ので、在宅の限界が近い場合、特別養護老人ホームに入るまで、ショートステイ(泊りサービス)を多くしたり、介護老人保健施設や認知症グループホーム等に入所するなど、ケアマネジャーと一緒に考えていくことになります

特別養護老人ホームから入所の声がかかると、看護師同行の元、面談を受けたり、診断書を作成等、契約手続きを踏んで晴れて入所となります


まとめ

情報にアンテナを張っておくことも大事

制度や介護における環境は年々変わっています

以前は介護度1,2でも特別養護老人ホームに入ることができましたし、遺族年金は収入要件に入れない時代もありました

今は貯金額もチェックされ、貯金があると、食費や居住費の軽減制度は使えなくなっています

介護保険料が高くなっているように財源確保が厳しいため、国は在宅で介護できる環境も同時に整えています

数年後にはまた違った施設申し込みの環境になっていることも十分想定されるので、アンテナを張り、生活の備えをしていくことも大事なのかもしれません

最後までお読みいただきありがとうございました